PLCリモートメンテナンステスト【1】 離れた場所にあるPLCのプログラムをモニタ・変更する

遠隔地に設置された設備や機器のPLCプログラムのモニタ、プログラムの調査等が必要になった場合、通常は現地に訪問して対応をする必要がありますが、現在は新型コロナウイルス感染症の影響などもあり今後、訪問をすることが困難になることも考えられます。
現在ビジネスシーンではリモートワークが積極的に活用されていますが、先の理由から設備や機器のメンテナンスもリモート対応できる仕組みが必要になると思います。
今回は遠隔地のPLCのプログラムをモニタし、プログラムの変更を行うテストを行います。

遠隔地に設置された設備や機器のPLCリモートメンテナンスを行う利点と課題

【利点】

・設備や機器の急なトラブル対応、プログラムの調査など現地訪問する事なく迅速に実施することができる
・現地へ訪問するための出張費、移動時間の削減ができる
・稼働中の設備や機器の動作やタイマの変更など、ちょっとした変更に対応できる

【課題】

・PLCの物理的な故障には対応できない
・客先の社内ネットワークを利用することは困難

VPNゲートウェイルーターを通して設備内ネットワークにインターネット経由で接続

産業用VPNゲートウェイルーターとLTE回線を使用することで、客先の社内ネットワークを利用せずにPLCにアクセスができます。

PLCリモートメンテナンステスト テスト動画

群馬県にある事務所にPLCとテスト用機器を設置し、出張で訪れた愛知県からインターネット経由でプログラムのモニタとプログラム変更を行いました。

遠隔地からのプログラム変更テスト動画

書込みに要した時間は約34秒でした。実際には約23秒でランプのパターンが変わっていることが分かります。

PLCリモートメンテナンステスト まとめ

今回のテストではルーターとLANケーブルで接続されたPLCを遠隔地からモニタし、プログラムの変更ができることを確認できました。また、操作を行うPCとルーターがインターネット経由で接続が確立した後は、PCとPLCを直接接続している時と同じ感覚で操作ができます。 接続時間と書込み時間は直接接続にくらべて多少時間がかかりますが、遠隔地に出向く移動時間は大幅に削減できます。