太陽光発電所の遠隔監視システム

今夏、太陽光発電所で発電した電力量、変圧器の温度、機器の故障状態の情報をPLC内に取得しWebアプリ上で確認できるシステムの導入に携わりました。監視盤の製作、サーバーとWebアプリの構築、情報を収集し、現地で確認するためのPLCとタッチパネルの制御を三社で連携して立上げました。弊社ではPLCとタッチパネルの制御部分を担当しました。 サブ変電設備が複数個所あり、各サブ変電設備の発電電力量、機器の運用状況をメイン変電設備でデータを集約するといった具合でした。

メイン変電設備はKEYENCEのKV-8000とSoft-VTの組み合わせ

メイン変電設備はKV-8000を使用して各サブ変電設備のデータを収集しサーバーへ上げ、現地での稼働状況の確認や開閉器の操作を行いました。

サブ変電設備はKEYENCEのNanoシリーズKV-N40を使用

サブ変電設備はKV-N40を使用して発電電力量や機器の運用状況を収集しました。

サブ変電設備で収集したデータをメイン変電設備に集約する

各サブ変電設備で収集したデータをメイン変電設備に集約する方法ですが、KV-8000のEtherNetポートではPLCリンクが使用できないのでタグ通信を使用する設計をしていましたが、デバッグ時に実機を確認するとEtherNetユニットKV-XLE02が構成されていました。
タグ通信ですと複数あるPLCすべてに設定が必要で、通信設定に変更があった場合もしかりなので、PLCリンクが使えるならと急遽PLCリンクによるデータ収集に変更しました。
サブ変電設備のPLC側はあらかじめ決めておいたレジスタにデータを格納しておき、メイン変電設備のPLCがPLCリンクを介してサブ変電設備のレジスタを読みにいく方式にしました。

太陽光発電所の遠隔監視システムについてのまとめ

今回は発電所の稼働状況をWebアプリ上で確認できるだけではなく、遠隔地からPLCに接続し、モニタやオンラインエディットできる構成でした。
これまで設備の稼働状況をWebアプリで確認できるようなシステムを構築した経験は過去になく、Webアプリを担当した会社もPLCとの連携は初めてだったようで各社とも非常にいい経験ができたと思います。
今回は発電所でしたが、他に工場の自動化設備の稼働状況をWeb上で確認できるシステム導入のご希望があればご相談ください。