三菱PLCでヒーターのPID制御をする

以前キーエンスのPLCを使用したPID制御の方法を紹介しましたが、今回は三菱のPLCを使用して、ヒーターのPID制御をする方法を紹介します。PLCはFX3UC、温度の取込はFX2N-8ADを使用しました。

制御対象の現在温度をPLCに取り込む

温度制御を行うため、現在温度をPLCに取り込む必要があります。今回は熱電対(K)8系統をFX2N-8ADに接続し、現在温度を入力しました。をPLCに取り込む必要があります。今回は熱電対(K)をKV-NC4TPに接続し現在温度を入力しました。

PID専用命令を使用してヒーターの温度制御をする

制御対象の現在温度を基に、ヒーターの温度制御を行います。PID用の[PID]という専用命令があるのでそちらを使用します。[PID]命令にはオートチューニング機能があるので、定数も自動的に設定してくれます。

オートチューニングを使用してPIDに必要な定数を設定する

[PID]にはオートチューニング機能があるので、オートチューニングに必要なパラメータを設定しオートチューニングをします。

オートチューニングに必要なパラメータ

・測定値:制御対象の現在値(今回は温度)

・設定値:PID制御の目標値

・サンプリング時間:PIDを演算する周期

パラメータを設定したらオートチューニング開始フラグをONする

オートチューニング開始フラグをONしオートチューニングを開始します。
オートチューニングが終了するとフラグがOFFになります。PIDに必要な定数が自動的に格納されます。

制御対象の現在温度を基にヒーターの温度制御をする

PIDの定数が決まったら実際にPID制御でヒーターの温度制御を行います。
[PID]でPIDによる出力操作量を算出し、PIDによる制御周期を100%として出力操作量に応じた時間、出力をONします。

PLCでヒーターの温度制御をするメリット・デメリット

前回のキーエンスでの制御実例に続いて、今回は三菱PLCでの実例を紹介しました。
PID制御命令やパラメータに多少の違いはありますが、PID制御を行った場合のメリット・デメリットに関してはPLCに関係なく同じになります。